強い刺激の鍼灸治療より弱い刺激の鍼灸治療がイイ時が多い。
みなさん、こんにちは。
京都の鍼灸院、けいらく鍼灸院 泰楽の院長 鍼灸師の勝田です。
鍼灸師が鍼灸治療をする際に一番注意をしなければならないものに“ドーゼ(刺激量)オーバー”です。
“ドーゼ(刺激量)オーバー”をしてしまうとどうなるかと言うと、治療直後は比較的症状が改善したと思うことが多いのですが、時間が経つにつれて体が重たくなったり再び症状が出たりします。場合によっては、症状が悪化して出ることすらあります。
そういった観点から、“ドーゼ(刺激量)オーバー”は避けなければいけないのです。
そんな“ドーゼ(刺激量)オーバー”を特にしてはいけない患者様は、虚弱体質の人や高齢者などです。
西洋医学の手術などの時にも言いますが、「患者様の体力がないので手術に耐えられるか…」って。
西洋医学の場合のこのセリフは命のやりとりがありますが、東洋医学の“ドーゼ(刺激量)オーバー”は、健康増進に導けなくなるということになります。
どちらも患者様の症状改善のために、体質・体力を見極めて処置をするということにつきます。
先日のことです。
70代の女性が肩こりと言う症状でご来院されました。
患者様のお話を聞いていると、いつも強くマッサージを受けたり、鍼をしても電気を流して治療をしているとのことでした。
そして、治療を受けている時は気持ちがいいのですが、治療が終わった後は家に帰る途中からまた肩が凝ってくる。
夜には、またきつく肩こりが出てくる。
肩こりとしては、強固なものを感じました。
ですが、皮膚の感覚は非常に弱々しく、肌の色も決して健康的な色ではない。
いわゆる、高齢者で虚弱体質で体力がないと感じました。
その患者様には、「いつもの治療は強すぎると思いますので、今日は物足りないくらいの刺激になると思いますが、一度、僕の思うように治療させてください」と伝え、極力刺激量は少なくする方向で治療をいたしました。
すると治療後、「いつもより、体がすごく軽く感じます」と言っていただき、2度目のご予約1週間後にいただきました。
2度目の治療日。
前回の治療後の症状をお尋ねすると、「日を追うごとに体の状態が良くなっているようです。」と言うお言葉をいただきました。
治療家は、「少しでも症状が改善するように」と患者様の体を見ながら、刺激量(ドーゼ)を超えないようにギリギリの刺激量(ドーゼ)を探りながら治療を進めます。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」と言う言葉がありますが、治療に関してもその通りです。
刺激量(ドーゼ)が多しぎることは、その時はいいですが後でリバウンドが大きくなることが非常に多いです。
刺激量(ドーゼ)の調整は、治療家にとって生涯向かい合う大きな試練と言っていいことです。
そんなことを日々考えつつ、毎日の患者様の体調管理をお手伝いする次第です。
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