WHO公認の鍼灸治療の効果
WHO(世界保健機関)が認める鍼灸の適応例
小児喘息・夜尿(おもらし)・アレルギー性湿疹・虚弱体質改善など
小児喘息・夜尿(おもらし)・アレルギー性湿疹・虚弱体質改善など
知ってもらいたい!!WHO(世界保健機関)が認めた鍼灸治療の効果
鍼灸師に対する質問の中に、
「鍼ってなんで効くの?」
「鍼っていいと聞くけど何に効くの?」
など東洋医学(鍼灸治療)を経験された事のない方から、
「不安があるだろうなぁ?」や「不思議に思われているなだなぁ?」と言った内容があります。
「鍼ってなんで効くの?」
と言う質問には、諸説あります。
鍼灸刺激が自律神経系、内分泌系、免疫系等に作用して、その結果として、中枢性及び反射性の筋緊張の緩和、血液及びリンパ液循環の改善等の作用があり、ひいては、生体の恒常性(病気を自然に回復させる作用)に働きかけるのではないかと考えられています。
鎮痛効果の解明も、次ぎのような諸説があります。
・ゲートコントロール・・・・・鍼刺激が脊髄において痛みを抑制する。
・エンドルフィン・・・・・鍼刺激がモルヒネ様鎮痛物質の遊離を促し、痛みを抑制する。
・末梢神経の遮断効果・・・・・鍼刺激が末梢神経の痛みのインパルスを遮断する。
・経穴(ツボ)の鍼刺激による痛覚閾値の上昇による鎮痛効果。
・血液循環の改善・・・・・筋肉の緊張をゆるめ血行状態を良くする。(鍼灸師会HP抜粋)
ここの部分を読んでいただくと、「考えられます」や「諸説あります」と言った、まだ研究段階であると言う事がうかがえる内容となっております。
鍼灸治療におけるエビデンス(根拠・証拠)は、残念ながらまだ確立されていないと言う事が現状です。
「なぜ、エビデンス(根拠・証拠)が確立できないの?」
と言う所では、科学の世界における絶対的な標準である、
「再現性があるか?」
という所に尽きます。
鍼灸治療で言う再現性とは、
「ある手技やあるツボを使った治療は、誰がやっても同じ効果が得られる」
と言う事です。
この点においては、同じ病体の治験者(患者様)を準備して実験を行うという所が困難な点と、鍼の侵害刺激(異物が体に入る)が、未熟な治療家とベテラン治療家とでは、根本的な鍼灸治療の技術差により、治験者(患者様)の感覚(特に痛みの発生)が全く違う点において、「比較検討ができない」と言う結論に至ってしまうケースが多いことに起因いたします。
すなわち、未熟な治療家とベテラン治療家では、治療効果は歴然として違うと言う事になってしまいます。
ですが、臨床(通常の治療)においての効果は、周知のところであり、医師の中にも「鍼灸の効果は十分にある。基礎科学が発達することによって、エビデンス(根拠・証拠)が揃うに違いない」と言う方も少なくありません。
1979年、世界の健康を守っているWHO(世界保健機関)が、十分なエビデンスの確立も出来ていない鍼灸治療に対して「効果がある」としたことは、私自身の見解ですが、
「世界が鍼の効果を認めた」と言う点において、素晴らしい事だと感じております。
ではなぜWHOは、
「エビデンスの確立されていない鍼灸治療の効果を有効」
としたのでしょうか?
実際の臨床データ(治療に対する論文)によって提出された物に、有効性を認める物が多く存在しますが、まだまだ量的に少ない事もあります。
そんな中でのWHO(世界保健機関)が認めた経緯には、
「鍼灸治療(東洋医学)が紀元前200年頃から長きに渡って培ってきた膨大な数の臨床実績(治療実績)が、科学的なエビデンスに匹敵すると、結論づけられた」
と言ってもいいのではないかと私は考えています。
日本国内では、鍼灸は、600年頃、遣隋使によって伝えられたとされています。
その後、1543年に西洋医学はヨーロッパより伝えられましたが、1000年弱続いていた東洋医学の優位性はそのままに、今から150年余り前の明治までは主要な医療として、国民の健康を守ってきたと言う経緯があります。
今でこそ「民間療法の一端」と言った位置づけでありますが、本来、国家資格の制度が確立されている日本では、1500年続いている医療として認知されるべき医療と言えます。